地震は突然来るものであり、その時どんな様子だったか思い出すことは(強烈な印象を除いて)難しいものです。
地震が来た時の様子を客観的に見ておくことは、今後必ずまた来る地震に対する準備として、心理的にも実際の対策をする上でも有効な経験になります。
地震時の揺れ方シュミレーション
内閣府のサイトに揺れ方シュミレーションのページがあります。
ここでは住宅別及び地震種別に、次の6つのシーンにおける地震時の揺れ方を映像で見ることができます。
住宅・地震種別の6つのシーン
- 木造住宅の2階洋室-直下型地震
- 木造住宅の2階洋室-長周期地震
- 木造住宅の2階和室-直下型地震
- 木造住宅の2階和室-長周期地震
- 鉄骨・高層マンションの8階-直下型地震
- 鉄骨・高層マンションの8階-長周期地震
それぞれのシーンで揺れ方の違いと、それに伴う家具転倒の危険な様子が見て取れます。
直下型地震とは
陸部直下の活断層によって発生する地震を言う。
海溝型地震と比べて規模(マグニ チュード)が小さく、被害範囲も局地的だが震源が浅く(15km~20km)、また都市部など人の住む土地の真下で発生するため、甚大な被害を引き起こす場合も少なくない。
(出典:消防防災博物館)
想定される代表的な地震として、南関東直下地震(首都直下地震)が挙げられます。
長周期地震とは
地震が起きると様々な周期を持つ揺れ(地震動)が発生する。周期とは、揺れが1往復するのにかかる時間のこと。
規模の大きい地震が発生すると、周期の長いゆっくりとした大きな揺れ(地震動)が生じる。このような地震動のことを長周期地震動と言う。
長周期の波と共振する高層ビルは長時間にわたり大きく揺れる。また、高層階の方がより大きく揺れる傾向がある。
(出典:気象庁)
また、長周期地震動には次のような特性があり、
- マグニチュードが大きい地震ほど周期が長くなる→揺れが大きくなる。
- 震源が浅くいほど長周期地震動が発生しやすくなる。
- 短い周期の波に比べて減衰しにくいため、遠くまで伝わる。
(出典:気象庁)
震度が小さくても高層ビル高層階で大きな揺れになることがあるため、油断できません。
長周期地震動による影響と対処策
長周期地震動により高層ビルが大きく長く揺れると、室内の家具や什器が転倒・移動したりして家庭内事故につながる事があります。
近年発生した地震でけがをした原因を調べると、約30~50%の人が、家具類の転倒・落下・移動によるもの。
(出典:家具類の転倒・落下・移動防止対策ハンドブック
-平成27年度版/東京消防庁)
家庭内事故の防止策
家具類の転倒・落下・移動防止対策が地震時の出火防止としても有効であり、火災による死者数の減少に大きく寄与する。
(出典:平成27年4月、火災予防審議会[地震対策部会])
この家具類の転倒・落下・移動防止対策がご自分でできない方のために、家具耐震固定サービス「防災デリバリー」を提供しております。